ルール・概要

基本ルール

F1とは

『F1』とは、「Formula One(フォーミュラ・ワン)」の略である。フォーミュラは、「規格」や「形式」などを意味する英語であり、定められた規格に沿って製造されたクルマで戦うレースがF1だ。

一般的にフォーミュラカーは、屋根やドアのない1人乗りのレーシングカーで、タイヤがむき出しになっているものを指す。決められたルールの中で、どうすればより速く走れるのか、世界でもトップレベルのエンジニアたちが日夜研究を重ねている。

現在はクルマの寸法や素材についても細かく規定されており、開発の自由度は低くなっているが、参戦する自動車メーカーにとっては技術力や優れたブランドイメージを世界に発信する絶好の場になるため、トップチームは数百億円というばく大な年間予算をかけてF1を戦っている。

エンジンのルール

F1では2014年からV6ターボエンジンとERS(エネルギー回生システム)が組み合わされたハイブリッドシステムを導入しており、このシステム全体を「パワーユニット(PU)」と呼んでいる。排気量は1.6リッターで、決勝で使用できる燃料量も制限されることから、パワーだけではなく燃費も重要となる。

パワーユニットは構成コンポーネントごとに1シーズンあたり1人のドライバーが使用できる数が制限されており、2020年は前年同様主要パーツに関しては年間3ユニットまでとなる。規定数を超えるコンポーネントを投入した場合には、それに応じたグリッド降格ペナルティーが科されることになっている。

2014年以来メルセデスが圧倒的なアドバンテージを持っていたが、導入4年目を迎えた2017年からはフェラーリがギャップを縮めてきており、それまでよりきっ抗した戦いが繰り広げられるようになっている。

2019年からホンダはトロロッソとレッドブルの2チームにパワーユニットを供給。レッドブルは優勝、トロロッソは表彰台を達成するなど活躍をみせ、ホンダを賞賛した。

タイヤのルール

F1で使用されるタイヤは、大きく分けて2種類ある。主に路面が乾いているときに使用されるドライタイヤと、路面が濡れているときに使用されるウエットタイヤだ。

ドライタイヤは溝の入っていない「スリックタイヤ」、ウエットタイヤは乗用車のタイヤ同様に排水のための溝が入っている。ドライタイヤは5種類、ウエットタイヤは2種類が用意される。

F1公式タイヤサプライヤーであるピレリは、1回のレースにその5種類の中からサーキットの特性に合わせてチョイスされた3種類のドライタイヤを持ち込むことになる。そしてどのグランプリにおいてもタイヤの名称は最も軟らかい順にソフト、ミディアム、ハードと呼ばれることになる。タイヤに施される識別カラーはソフトが赤、ミディアムが黄、ハードが白だ。

各グランプリでは、一番軟らかいタイヤ1セットを予選Q3用に温存しておかなくてはならず、それ以外の2種類のタイヤ各1セットずつが決勝使用義務タイヤに指定されることになる。決勝ではウエットタイヤを使用しない限り、指定された2セットのうち少なくとも1セットを使用しなければならないとともに、2種類以上のタイヤを使用することが求められる。

雨などで路面が濡れている場合には、ウエットタイヤが使用される。予選やレースの途中で雨が降り始めた場合、どのタイミングでドライタイヤからウエットタイヤに交換するのか、逆に、濡れた状態から路面が乾き始めたとき、どのタイミングでウエットからドライに交換するかという判断が重要になる。1周あたりコンマ数秒の差の中で戦うF1だが、路面の状況に合っていないタイヤで走ってしまうと、1周で数秒の差が出ることもあるためだ。

さらに、1回のレース週末で使用できるタイヤの数は全部で13セットと決められており、セッションが進むごとにその中から一定数のタイヤをピレリに返却しなくてはならない。そのため、数の限られたタイヤを効率よく使用し、予選や決勝に向けてなるべく多くの新品タイヤを残しておくような工夫も必要となる。

車体のルール

F1カーは、一見どれも同じような外見になっているが、これは各パーツの位置や寸法などが細かく規定されているためだ。

F1では空気の力を利用し、ダウンフォース(クルマを地面に押しつける力)を増やすことでコーナーを速く走ることが可能となるが、同時にストレートスピードを向上させるためには真逆となる空気抵抗をできるだけ小さくすることも必要となるため、コースによってこの空力バランスを調整している。

厳しく制限されたルールの中でこの相反する課題をいかに解決してライバルたちに差をつけるかということに各チームの優秀なエンジニアたちが知恵を絞っている。

2017年にはワイドタイヤの導入に合わせてシャシー幅もこれまでよりも広げられ、よりダウンフォースを得られる形状へと変えられていた。だが、これが災いしてF1マシンがより大きな乱気流を発生させるようになり、後ろを走るクルマが前のクルマを追い抜くことが非常に難しくなってしまった。

このため、コース上でのオーバーテイク(追い抜き)を増やす目的で2019年には空力ルールが見直され、乱気流を発生しにくくするためにこれまでよりもシンプルな空力パーツとすることが義務づけられた。

ポイントランキング

■ドライバーランキング

No. ドライバー ポイント
1 L.ハミルトン 088
2 V.ボッタス 058
3 M.フェルスタッペン 052

■チームランキング

No. チーム ポイント
1 メルセデスAMG 146
2 レッドブル 078
3 マクラーレン 051