ルール・概要

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基本ルール

F1とは

『F1』とは、「Formula One(フォーミュラ・ワン)」の略である。フォーミュラは、「規格」や「形式」などを意味する英語であり、定められた規格に沿って製造されたクルマで戦うレースがF1だ。

一般的にフォーミュラカーは、屋根やドアのない1人乗りのレーシングカーで、タイヤがむき出しになっているものを指す。決められたルールの中で、どうすればより速く走れるのか、世界でもトップレベルのエンジニアが日夜、研究を重ねている。

現在はクルマの寸法や素材についても細かく規定されており、開発の自由度は低くなっているが、参戦する自動車メーカーにとっては技術力や優れたブランドイメージを世界に発信する絶好の場になるため、トップチームは数百億円というばく大な年間予算を掛けてF1を戦っている。

エンジンのルール

F1では2014年からV6ターボエンジンとERS(エネルギー回生システム)が組み合わされたハイブリッドシステムを導入しており、このシステム全体をパワーユニットと呼んでいる。排気量は1.6リッターで、決勝で使用できる燃料量も制限されることから、パワーだけではなく燃費も重要となる。

1シーズンあたりに1人のドライバーが使用できるパワーユニット数は制限されており、2017年は4ユニットまでとなる。実際にはパワーユニットの構成パーツごとに使用数が細かく管理されており、規定の数以上を使用した場合には、それに応じたグリッド降格ペナルティーが科されることになっている。

過去3年間はメルセデスのパワーユニットが圧倒的なアドバンテージを持っていたが、パワーユニット導入4年目を迎える2017年は各メーカーの力量差も接近してくると考えられており、よりきっ抗した戦いが繰り広げられそうだ。

さらに、これまでシーズン内に関しては、統括団体であるFIA(国際自動車連盟)から発給されるトークンの範囲内でしか、各メーカーはパフォーマンス向上のための開発を行うことができなかった。しかし今年からこのルールが撤廃されるため、シーズン中に各メーカーのユニットの力関係に変化が生じる可能性もある。

タイヤのルール

F1で使用されるタイヤは、大きく分けて2種類ある。主に路面が乾いているときに使用されるドライタイヤと、路面がぬれているときに使用されるウエットタイヤだ。ウエットタイヤには乗用車のタイヤと同様に排水のための溝が入っているが、ドライタイヤは溝の入っていない「スリックタイヤ」になっている。さらに、ドライタイヤは全部で5種類、ウエットタイヤは2種類のタイヤが用意される。

2017年からタイヤの幅がこれまでよりも広くなり、その分グリップが増すことになる。これによってコーナリングスピードがさらに高まると予想されており、今年はこれまでよりも速くてスリリングなF1レースが展開されることになりそうだ。

1回のレースには3種類のドライタイヤが持ち込まれ、そのうち最も軟らかいタイヤ1セットを予選Q3用に温存しておかなくてはならない。決勝では、ウエットタイヤを使用しない限り、F1公式タイヤサプライヤーであるピレリが指定した2セットのうち少なくとも1セットを使用しなければならない。

雨などで路面がぬれている場合には、ウエットタイヤが使用される。予選やレースの最中に雨が降り始めた場合、どのタイミングでドライタイヤからウエットタイヤに交換するのか、逆に、ぬれた状態から路面が乾き始めたとき、どのタイミングでウエットからドライに交換するかという判断が重要になる。1周あたりコンマ数秒の差の中で戦うF1だが、路面の状況に合っていないタイヤで走ってしまうと、1周で数秒の差が出ることもあるためだ。

さらに、1回のレース週末で使用できるタイヤの数は全部で13セットと決められており、セッションが進むごとにその中から一定数のタイヤをピレリに返却しなくてはならない。そのため、数の限られたタイヤを効率よく使用し、予選や決勝に向けてなるべく多くの新品タイヤを残しておくような工夫も必要となる。

車体のルール

F1カーは、一見どれも同じような外見になっているが、これは各パーツの位置や寸法などが、細かく規定されているためだ。F1では空気の力を利用し、地面にクルマを押しつけることでコーナーを速く走ることが可能となる。2017年にはワイドタイヤの導入に合わせてシャシー幅もこれまでよりも広げられ、よりダウンフォースを得られる形状へと変わることになるためコーナリングスピードが上昇し、これまでよりも1周あたり3秒から5秒のタイムアップが可能になるだろうと考えられている。

しかし、スピードを上げるためには空気抵抗をできるだけ小さくすることも必要だ。厳しく制限されたルールの中でこの相反する課題をいかに解決するかに、各チームのエンジニアたちが知恵を絞っている。ルールの抜け穴を利用した独創的なアイデアが登場することもあるが、これが本当に効果的だった場合、ライバルチームもすぐに同じようなアイデアを採用する。こういった技術をめぐる各チームのせめぎ合いもF1の魅力の1つと言える。

F1カーは、ムダを省いて設計されているため、ドライバーが座るコックピットも非常に小さく造られている。しかし、ドライバー保護のため安全面も厳しく規定されている。1994年のアイルトン・セナを最後に、F1ではレース中にドライバーが死亡する事故は起きていなかったが、2014年の日本GP決勝ではマルシャのジュール・ビアンキが不運にもコース脇の作業車に激突するという大事故が発生。長く意識不明の状態が続いていたビアンキだが、ついに目覚めることなく2015年7月にこの世を去ってしまった。

この事故を受け、F1ではより一層安全性の向上をめざし、2015年からモノコックのドライバー頭部を保護する部分の材質を強化するといった対策も取り入れる一方、2018年からはコックピット部にドライバー頭部保護のための装置が導入される予定となっており、現時点ではロールバー状の装置をコックピット部に装着する「ヘイロー」というシステムが最有力候補となっている。

第20戦 アブダビGP

決勝まで:000000
11月24日(金)
18:00フリー走行1
22:00フリー走行2
11月25日(土)
19:00フリー走行3
22:00予選
11月26日(日)
22:00決勝

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